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不動産投資 HOW TO

アパート経営のリスク

空室リスク(賃料下落リスク)

賃貸事業にとって最大のリスクは空室です。賃貸事業における唯一の収入源であると同時に賃料収入は一度失った利益を二度と取り戻すことができないという特殊性もあるため、いかに空室を無くすかが賃貸事業の一番の要となります。
現在、一部地域を除いて県内の賃貸市場は明確な借り手市場となっております。加えて市場に対する過剰供給が常態化しつつあることから、賃貸市場の二極化が急速に進み、今後、更にこの二極化傾向が強まるであろうと予測されます。
首都圏を中心に県外では、既に同様の賃貸物件の過剰供給からなる賃貸の二極化という現象が常態化しており、二極化には①地域性による二極化と②賃貸条件の二極化に分けて考えられています。

A
地域性による二極化

うるま市を中心とする中部エリア

賃貸市場は、土地を持っている地主さんが自前の土地の有効活用としてアパート・マンション経営に取り組んできた時代から、一般の方が投資の一つとして土地から購入し、賃貸事業に取り組む投資型の物件が多数を占めるようになりました。
このため、比較的県内でも土地の購入費用が抑えられる「うるま市」や「中部エリア」に昨年からこの投資型のアパート・マンションが人口増加を大きく上回る供給がなされ、新築が竣工から半年以上も入居者が決まらない物件が出てくるなど、未だかつてない現象が次々と起こっています。

B
賃貸条件の二極化

収支ありきで設定された賃料、賃貸条件

昨今の建築費の上昇を吸収するために賃料設定を大幅に引き上げて収支計算を行う事業計画が増えております。いくら人気のある地域であっても周辺相場を無視した賃料設定では、新築であるというアドバンテージだけで市場の反応が得られないのは当然です。
慌てて賃料を相場に戻しても失われた数か月分の賃料を取り戻すことはできません。
しかも、賃料の減額は減額前の他の入居者に対して大きな不信感を植え付けます。オーナーから積極的に減額の説明と賃料の減額を申し出る等の的確なフォローがない限り、更新時に優良な賃借人を逃す最大の原因となります。

賃料だけでなく、現在の賃貸事業プランは駐車場を最優先で検討する必要があります。物件ごとにコアターゲットとなる家族構成を想定し、単純に台数だけでなく大型車や車高の高い車が駐車可能できるのかなど検討する必要もあります。

間取りや設備についても同様です。こんなもので良かろうと旧態依然の間取り、設備そのままの物件と、市場のニーズを分析し反映させている「考えられた物件」とでは、同じ地域・条件であっても差がつくのは当たり前です。

駐車場にしても間取り(広さ)にしても一度建ててしまえば修正はほぼ不可能となります。修正ができない物件は市場に対して、価格でしか評価を受けることができません。10年後20年後にも競争力のある物件とは賃貸の3大要素である①場所②広さ③駐車場が確保できているアパート・マンションです。

10年後20年後にも競争力のある物件とは

答えは単純です。賃貸の3大要素である

1
場所
2
広さ
3
駐車場

が確保できているアパート・マンションです。

金利上昇リスク

レバレッジを効かせることができる反面、金利が上昇局面に入ると借入金の利息が膨らみ月々のキャッシュフローを圧迫することになります。低金利の今だからこそ、固定金利の検討を行うことや金利上昇を想定した事業計画を立てるべきです。

換金性のリスク「出口(売却)」

不動産は他の投資商品に較べ流動性が低く、換金が難しいという特徴を持ちます。初めて不動産投資を考える多くの方は、不動産を取得すること自体に力点を置き、取得後の運営や出口(売却)について、当初から考えを持っている人は少なく、これが失敗の原因につながることもあります。不動産投資は家賃収入と不動産の時価価額の二面性を監視する必要があるからです。賃料収入が安定していても、不動産自体の価額が下がっていけば投資としてはマイナスです。どのくらいの期間、家賃収入を得ながら保有し、いつ売却するのかを大まかにでも想定しておくことは非常に重要です。売りたいときに売りたい価額で売却できる物件であるのかどうかも物件購入時の大きなポイントになります。

老朽化のリスク

建物は物の集合体である以上、経年により劣化していきます。定期的なメンテナンス費用が当然にかかることを自覚されていないオーナーが多い事には驚かされます。メンテナンス費用には大きく分けて4つになります。
①建物
②居室
③消防設備(建物の規模によって)
④エレベーターが加わります。

①建物 ・防水
・外壁塗装
・集合ポスト
・共用部照明器具
②居室 退去に伴う借主の原状回復義務が大幅に制限されつつある中、居室内の経年による設備・内装についてのオーナー負担が拡大することは確実です。
・床、壁(クロス)、建具、タイル
・給湯設備、キッチン
・上水、下水配管
・照明器具
・契約内容によってはクーラー
③消防設備 一定規模以上の共同住宅には消防点検とその報告が義務付けられており、点検にともなう消防設備の交換、修繕費用はばかになりません。
県内では、点検義務を無視している共同住宅も少なくありませんが、昨今の判例では火災時の莫大な被害の補償を消防設備の整備が行われていなかったことを理由として、建物所有者の責任を追及するケースが非常に増えております。
加えて売却を行う際には、消防点検の実施の有無、設備の保守・管理状況は建物の査定・評価に重大な影響を与えます。
④エレベーター 消防設備同様、定期的な検査及び報告が義務づけられております。

賃料の滞納リスク

家賃保証会社への加入がほぼ100%となる現在、賃料の滞納については保証会社が担当することによってリスクが無くなったかのように受け止める方もいますが、その保証会社への過度の依存によるリスクを理解しておく必要があります。
保証会社による家賃保証システムが一般的になったのはここ10年でしかありません。しかしこの10年で競合する保証会社が大幅に増加したことに加え、長引く景気の低迷や入居者の意識の変化を受けて滞納債権の回収の難易度が格段に跳ね上がっているのは確かです。保証会社も営利を追求する企業です。今後、競争や回収不能債権の負担に耐え切れず淘汰される保証会社が出てくることは当然でしょう。

滞納により発生する労力と費用

万が一、賃料の支払いが滞り滞納が発生すると、借主への催促や回収業務、場合によっては退去させるための業務を弁護士などに依頼するため別途費用がかかります。
また、上記の様な労力や費用に加え、滞納期間中はその物件の賃料収入がなくなる上、新しい借主を確保することもできないので空室が続くよりも損害が大きくなることがあります。

こういった事態を避けるためにも、収益物件の購入前には現管理会社の滞納時の対応策など管理内容をきちんと把握して管理会社を選択することをお勧め致します。

自然災害リスク

地震、津波、台風、土砂災害など自然災害リスクは沖縄でも近年他人事では無くなってきております。リスクヘッジに建物自体への保険加入はもちろんですが、入居者に加入を義務付ける火災保険の内容についても、せめて台風時の補償があるものとしてオーナーの保険に頼るのではなく、入居者の保険を活用することも考慮するといいでしょう。

相続リスク

アパート・マンション事業は大きな借り入れを伴うケースが多いこと、換金性のリスクとして売却に時間がかかることから相続人が複数いる場合、「争続」の原因となることも多々あります。また、賃貸事業も事業である以上、万が一の際の承継者の選定を事前に行っておくなどの対応は資産を守るためにも不可欠です。

また、相続税対策として不動産を購入すると、場合によっては現金で相続するよりも相続税が増えてしまうケースもありますので、税金対策として不動産を購入する場合はきちんと計画を立てて購入しましょう。

相続問題はとても複雑です。

将来的に相続の可能性がある不動産の購入・売却前には一度専門家に相談してみることをお勧めいたします。
※弊社取扱物件に関しましてはご相談は無料となっております。

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